おらの知り合いが、葬儀屋で働いてるだよ
へえ
亡くなった人を見送る、大事な仕事だべ
本人は、とても誇りに思ってるだ
やりがいがあるべな
んだ
けど、1つ問題があってな
問題?
仕事の関係上、どうしても喪がついてしまうだよ
ああ、人の遺体に接するから・・
その人、神社が大好きでな
毎日でも、神社に参拝したいって言ってるだよ
きっと、神様に好かれてるだな
だよ
だども、喪がつくと参拝できないべ
できないな
葬儀屋の仕事は、ずっと続けるつもり
けど、それだと神社に参拝できない日が続く
って悩んでただ
困っただな
そんな悩みを抱えてる人、結構いるな
医者、看護師、介護士、司法解剖に携わる人
仕事で「死」「遺体」に接する人は多いわ
多いべ
遺体に接したら、7日は参拝を控えなければいけない
だけど、日も日があかない人もいる
つまり、ずっと神社に参拝できないってことや
困るだよそれでは
神様は喪が本当に苦手
喪について質問されることすら嫌がるくらいにな
そんなに嫌だか
なして神様、そんなに死後世界が苦手だべ?
神様にとって、死後世界に接するのは苦痛だからや
え、苦痛?
触れると、とてもつらい思いをするの
兄さん方、火に触ったらどうなる?
ってなるだよ
痛いわね
痛いだよ
神様も同じ
死後世界に触れると「アチッ」てなるだか
まあ、そんな感じや
けどな、兄さん
仏様は、大丈夫なんよ
仏様は死後世界を苦手としないの
仏様って言うと・・
阿弥陀如来とか薬師如来とかだよな?
そや
仏様は神様とは違う存在でな
死後世界からダメージを受けないのよ
へえ!
兄さん、お葬式はお寺の担当やん
仏様が死後世界が苦手ならできないで?
ああ、それもそうだべ
仏様は見えない世界を担当
神様は現実世界を担当
神様と仏様は仕事の受け持ちが違うの
やから、神社では現世のご利益をお願いするな
合格祈願、子宝祈願、商売繁盛とか
お宮参り、七五三、平癒祈願もあるべ
お寺では、あちらの世界でのご利益をお願いするわ
葬式、法要、供養だな
人の心も見えない世界に属するで
除夜の鐘で煩悩を祓って
写経や瞑想で心の安らぎをゲットや
そこで、最初の話に戻るのだけど
最初の話って・・
仕事で喪がついてしまう人の話や
おっと、そうだったべ
仏様は喪を苦手としない存在
死後世界に近い所にいらっしゃるわ
やからな、仏様なら喪を祓えるんよ
おお
じゃあ、おらの知人も仏様にお願いすれば
安心して神社に参拝できるようになるわ
やっただよ
ってことで
仏様にお願いする方法についてや
どうすればいいだ?
その前に少しだけ、お坊さんの話な
お坊さんには喪がつかないのよ
えっ、なんでだべ?
お坊さんの仕事は、仏様のお手伝いや
厳しい修行をがんばって、お坊さんになるの
仏様の世界にちょこっと足を踏み入れるんやな
すると少しだけ存在が変わる
存在が変わる?
仏様世界の色がつくのよ
へえ
この色がつくと、喪がつかなくなるんよ
だから、お坊さんには喪がつかないの
そこで、喪に接する職業に就いている人や
ん?
あ、
仏様世界の色をつけてもらえばいいだな?
そや
お寺で仏様に色をつけてもらうのよ
必要不可欠なのが祈祷や
祈祷って言うと・・
お坊さんにお経を上げてもらうんよ
だから、前もって祈祷をしてくれるお寺を探してね
それと
祈祷は身体に関わるものをお願いしてな
無病息災、健康祈願、当病平癒なんかがそう
身体に関わる願掛けにするとな
仏様が体を撫でてくれるんよ
そのとき、仏様世界の色をつけてくれるわ
喪がつかないようにね
もちろん、ボケっとお経を聞いてたらアカンで?
へ?
祈祷の目的を、自分で説明するのよ
お坊さんがお経を上げている間に詳しく説明や
・どういう経緯で喪に接する職業についたのか
・仕事の内容はこうで、このタイミングで喪がつく
・このままだと神社に参拝できない
・神様も信仰したいし、神様にもご縁をいただきたい
・だから仕事上での喪がつかないようにしてほしい
説明は小声でも心の中でもOK
大切なのは、喪がついたら困る理由を必ず言うことや
理由って言うと・・
・仕事で喪がついて神社に参拝できない
・神様も信仰したいし、神様にもご縁をいただきたい
の部分やな
なあ、姉さん
何かしら
仏様に「神様を信仰したい」なんて言って、大丈夫だか?
問題なしや
人間には信仰の自由がある
そのことを神仏は、よく理解してるでな
仏様が神様に嫉妬することはありえないわ
だよな
それ聞いて安心したべ
おっと、そうや
仕事上の喪はつかなくなるけど、親族の喪はつくで
え?
身内に不幸があれば、神社に参拝できんでな
決まった日数は神社に参拝しないでね
もちろん、ご近所さんや友人の葬儀に参列したときも同じや
つかないのは、仕事上の喪だけってことだな
分かっただ
49日
両親、子供、配偶者、同居人(他人でも)が亡くなったとき
33日
その家に住んでいない4親等までの血族が亡くなったとき
7日
友人や知人、ご近所さんの「お葬式」に参列したとき
仕事で遺体に接したときなど
祈祷をお願いするのは、どの仏様でもOKよ
お不動さんでも薬師如来でも、仏様なら効果は一緒や
特別に色をつけるのが得意な仏様っているだか?
どの仏様も変わらないわ
ところで、姉さん
どした?
色の有効期限ってあるだか?
ないわ
一生もんやよ
死ぬまで仕事上の喪はつかなくなるべか
そうよ
次は、祈祷が終ってからの話な
祈祷のあと、お寺で身につけるものを買ってね
数珠、キーホルダー、お守りなんかやよ
アイテムは買い換えられないから、丈夫なものを選ぶこと
神社に行くとき、アイテムを持っていけばいいだな?
そや
アイテムは壊れても大丈夫やでな
壊れたアイテムを持って、神社に参拝できるわ
やけど、なくしたらアウトや
その場合、祈祷からやり直しよ
時間とお金がかかるだな
気をつけないといけないべ
今までの話、まとめとくな
①祈祷
・祈祷は身体に関わるものをお願いする(無病息災、健康祈願、当病平癒)
②自分で仏様にお願い
・どういう経緯で喪に接する職業についたのか
・仕事の内容はこうで、このタイミングで喪がつく
・このままだと神社に参拝できない
・神様も信仰したいし、神様にもご縁をいただきたい
・だから仕事上での喪がつかないようにしてほしい
③アイテムを購入
・一生使えるもの、壊れにくいものを選ぶ(数珠、キーホルダー、お守り)
④アイテムを持って神社に参拝
・アイテムは壊れても大丈夫(壊れたアイテムを持って参拝できる)
・アイテムを無くしたら祈祷からやり直し